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笑傲江湖 人物&語句紹介 その1

これは2001年大陸版の連続TVドラマ「笑傲江湖」に関する人物紹介と語句紹介です。
この作品では、天龍八部のようにネタバレになる部分はそれほどないのですが、
登場人物の性格や立場がどんどん変化してゆき、最初と最後では別人のような姿を見せる人も多いです^_^;
そのため、一部の人物については、何回かにわけて紹介します。

★1〜2話の登場人物です。

1)令狐冲(れいこちゅう)
本作の主人公。
姓が「令狐」という復姓で、名前が「冲」。
華山派の岳不群の一番弟子。
孤児であり、岳不群夫妻に拾われて育てられた。
師父の一人娘・岳霊珊を愛している。
曲がったことが大嫌いで自由を愛するが、その柔らかな感性ゆえに、社会通念と真っ向からぶつかっることになってゆく。
行動が型破りで大胆なために誤解をうけやすいが、内面は意外と細心で繊細。
無類の酒好き。

2)曲洋(きょくよう)
魔教と呼ばれる「日月神教(にちげつしんきょう)」の幹部の爺様。
現教主の東方不敗(とうほうふはい)によって、殺害命令が出されている。
音楽に造詣が深く、簫の名手。
衡山派(こうざんは)の劉正風(りゅうせいふう)と、音楽を通じた知己になったために、事件がおこる。
爺さんでも、アクションは派手である。

3)曲洋の猿(?)
酒好きの猿。
後に、陸大有にかわいがられる。かわいい。

4)林平之(りんへいし)
福威ひょう局の御曹司。  *ひょうの字は「金票」
ふとしたことで青城派の余観主の息子を殺したために、一家を滅亡に陥れた張本人。
(もし彼が問題を起こさなくても、青城派が林家を狙っていたのは事実であるが・・・)
後に、崋山派の弟子となる。
林家に隠された秘宝のために、武林中から狙われ、家はめちゃくちゃにされ、信じていた人には裏切られ、と酷い目にあいまくる。
だからと言って何をしてもよいとは言えないわけで、どつぼにはまるのは境遇のせいではなく、自分で選んだからである。
原作とTV版では、ラストの処遇が大きく異なる。
気性が激しく、癇性気味のおぼっちゃま。

5)岳霊珊(がくれいさん)
崋山派の掌門・岳不群の一人娘。
天真爛漫で、兄弟弟子達から、小師妹(しゃおしーめい)と呼ばれてかわいがられている。
令狐冲とは一緒に育ち、彼を慕っており、一緒になるものと親にも思われていたのだが・・・。
ファザコン気味で甘ったれだったが、心を決めたら一途で心根が座っている。
令狐冲にとっては、永遠のアイドル。

6)余蒼海(よそうかい)の息子
四川の青城派の観主・余蒼海の息子。
武術の腕は林平之よりずっと上で彼をもてあそぶが、不意打ちによって殺される。

7)林震南(りんしんなん)
福威ひょう局の当主。
地方の名士で、いわゆる員外(お金持ちで名士の旦那)さま
先祖の残した「壁邪剣譜(へきじゃけんぷ)」を、先祖の遺言通り学ばずにきたが、災難にあってしまった。

8)林夫人
林震南の妻、林平之の母。実家は洛陽にある。
災難に遭い、令狐冲に息子のことを頼み、非業の死をとげる。
そのため、令狐冲は、宝のありかを聞いたのでは、と誤解されることになる。

9)羅人傑(らじんけつ)
青城派の青城四秀の一人。
林ちゃんを取り逃がした責任を感じ、令狐冲を殺そうとするが・・・。

10)聖姑(せいこ)・その1
まだ若い女性だが、魔教の大物。
教主の東方不敗から曲洋の殺害命令を受けて赴いた所、彼をかばう令狐冲と知り合う。
彼のまっすぐな心に興味を引かれ、事あるごとに関わってゆく。
彼女については、また後ほど・・・。

11)田伯光(でんはくこう)
江湖で悪評高い、女好きの淫賊。
美しい尼僧の儀琳ちゃんを襲おうとして、令狐冲に邪魔される。
結構腕が立ち、序盤の令狐冲では全く手が立たない。
女好きで気ままだが、令狐冲の気性を気に入り、勝手に友人となる。
後半では、ある人物に強制的に頭を丸めさせられ、信頼できる令狐冲の友人となる。
一本気で、反骨精神あふれ、自分より腕の立つ者に正面から立ち向かう侠気を見せる。
こう見えてもまだ30才すぎである。

12)于人豪
青城派の青城四秀の一人。たまに出てくる。
腰箕姿はなんともいえない(笑)

13)儀琳(ぎりん)
恒山派の弟子。
第三のヒロイン。
危ういところを助けてくれた令狐冲に、尼僧ながら心惹かれてゆく。
純真で清純、内気で口下手な乙女心全開の尼僧。
立ち回りではあまり役に立ってない・・・というよりほとんど足をひっぱりまくっているが、
一番まともでまっとうな言動が、周囲の人の心を動かしてゆく。

14)天伯
泰山派の1人。
やめときゃいいのに、田伯光に立ち向かってエラい目にあう。
しかしどうして、泰山派にはこう短気な人材ばかり揃っているのであろうか。

15)労徳諾(ろうとくだく)
岳不群の二番弟子。
年取っているのは、入門した年が遅かったからである。
令狐冲が不在の時は、弟子達の仕切り役。
ドラマを見るときは、彼の行動にもよく注意してみましょう。

16)非非(フェイフェイ)
曲洋の孫娘。
曲洋の猿をかわいがっている。
幼いながら義侠心にあふれた娘だったが・・・



え〜〜、まだまだ続きます。

●語句紹介VOL.1

正派 華山派(かざんは)、衡山派(こうざんは)、恒山派(こうざんは)、泰山派(たいざんは)、嵩山派(すうざんは)の5つを正派名門の五岳と称する。
それ以外に、少林寺、武当山の2大集団や、青城派などやや弱小の武林集団がある。
邪教 日月神教のこと。魔教とも呼ばれる。正邪は相容れぬとして、正派からは天敵扱いされている。
掌門(しょうもん) 集団の頭領、ボス、リーダー。少林寺の方丈(ほうじょう)、青城派では観主(かんしゅ)、魔教の教主(きょうしゅ)もほぼ同じ意味。
華山派
(かざんは)
西岳・華山を本拠とする名門正派の武術集団のひとつ。現在の掌門は岳不群(がくふぐん)。
約25年前に気功派剣術派の内紛があり、気功派の岳不群が掌門となった。
その時に剣術派の者はほとんど生命を落としたが、山を下りて生き延びた者がいると言われている。
実際の華山は、西安の手前にある白っぽい岩が目立つ名峰です。東からの鉄道に乗ってると、車内案内で放送してくれます。
日月神教
(にちげつしんきょう)
任我行(じんがこう)が作った武術宗教集団。
江湖の世界で魔王と恐れられた任我行は死んだと伝えられ、現在は東方不敗(とうほうふはい)が教主となって支配している。
ヒョウ局 盗賊などから荷や金などとを守る運び屋・運送屋を営む業態のこと。多くは腕利きの用心棒を雇い、名前のブランドで商売をしている。
林家も、地元の名士ですね。
青城派 四川の青城山を本拠とする武術集団。ちなみに青城山は道教の聖地で、世界遺産です。
余蒼海(よそうかい)が観主で、強い者と戦う時には「変面」を使用する。エキゾチックな腰箕スタイルには笑えます。
壁邪剣譜
(へきじゃけんぷ)
林家の先祖が編み出したという、武林最高の武術の奥義書。
江湖の連中は、どいつもこいつもこれを手に入れようと虎視眈々と狙っている。
林家の子孫にはその武術を覚えてはならないという遺訓があるが、果たしてその理由は・・・?
ええっと、まだまだ続きますm(__)m